『「おくりびと」三冊はどれも味わいが違う』
まだ映画「おくりびと」を見ていないのに、
これで関連書籍3冊目。
もっくんが、インタビューなどで、
『納棺夫日記』とならび、
この本を読んで、その世界にはまることに
なったという。
最初に読んだ、さそうあきら『おくりびと』が、
映画のマンガ化だとしたら、
『納棺夫日記』は原作、
この『死体とご遺体』は、
映画にとっては原作を補う、
といった位置づけになるだろうか。
わけあって、
実入りのよい仕事をしなければならなくなった
著者が、たまたま選んだ仕事が「湯灌師」。
とにかく、亡くなった方を、
丁寧に弔うことが、そのまま、
生きている人間に対して丁寧に接することだ、
ということが、リアルに感じられてよかった。
軽めの筆致ながら、
残るものは、ずしんとしたものだ。